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KokoTeraブログ

公認心理師・臨床心理士/博士(医学)
医療現場でカウンセリング歴15年以上。小学生2児の母。
仕事や育児、病気との向き合い方など、様々なご相談に乗ってきました。
このブログでは、心理士として、大学教員として、母として。
ゆかいな日常生活をお届けしながら、
日々の生活に役立つ心理学のエッセンスをお伝えしていきます。

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おやつには叶わない~技あり学習心理学14~

心理学一般

本日は母強しといえども勝てない存在についてのお話です。

3時のおやつ

私が子どもの時には、あまりおやつの習慣ってなかったのですが、
これって昭和だからですか?それとも、我が家だけですか?

とにもかくにも子供が生まれてはじめて、おやつ問題に遭遇することになりました。

多くの保育園ではおやつの時間を準備してくださっています。
これはおそらく、1回にたくさん食べられない乳幼児のための捕食という意味合いだと思うのですが、
2歳の時点ではしっかり大人の1人前をたべきっていた食い意地系の娘にも、
もちろんおやつタイムが用意されていました。

すっかり、3時のおやつが生活リズムに定着してしまった彼女は、
まるでライオンバスの肉にくらいつくライオンのように、休みの日でも、
今か今かと毎日このときを待つようになりました
。(ちなみに今でも変わりません笑)

ピアノ弾いたらおやつあげる

そんな長女の性格を知ってか知らずか、
父親がある日の休日、ピアノの練習をしぶっていた彼女に、
「ピアノ弾いたら、おやつあげるよ」と言いました

もちろん、彼女は大喜び!「わーい!!」「やるー!」
なんと単純なんでしょう。めでたしめでたし。

・・・が、しかーし!!!母は激怒いたしました。

「それだけはしないようにしてきたのに!!!」
さっそく夫婦げんかの始まりでした。

ごほうびって大事でしょ?

父親の言い分としては、「ごほうびって大事でしょ?」「なにがダメなの?」

はい、ごもっともです。

私もブログの中で、行動を増やすには本人にとってのメリット(=つまり、ごほうび)が大事だと、
再三お話ししてきたのですから、「ほめて伸ばすのと何が違うの?」と疑問を持たれても当然です

でも私の言い分は、こうなのです。「おやつあげないと、ピアノやらなくなるでしょ!?」

どうでしょうか?私の言い分、少しは伝わったでしょうか??
本人にとってのメリットがご褒美としてあまりに大きすぎるものだった場合、
むしろそれがないと頑張れなくなってしまう、というのがまた人間の弱いところだと思うのです

大人だって同じ

食い意地系の娘だからこそ、おやつというご褒美が大きすぎたというのはありますが、
大人だって、ものが違えば同じことが言えます。

たとえば、ある仕事に対してかなり大きな額をいただいてしまったら、
もうそのあとは安月給では働けなくなります

これとまったく同じ仕組みなのです!!

金銭や物品を受取った時のように、ご褒美として大きすぎることを「強化価が高い」と言います
強化価が高いものを強化子にしてしまうと、
人の行動はむしろ維持されにくくなってしまう、という理論とも一致しますね

我が家は子どもたちも大きくなってきましたが、
「テスト勉強頑張ったらおこづかいね」の制度だけは導入しないようにせねば!
これ、夫婦で話しておかないとね。また喧嘩勃発の種です。

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