事件です
先日、大学の研究室にて。
とある事件が起きました。
「保存したデータにアクセスできない!!」
学生さん、顔面蒼白で飛んできました。
そりゃそうですよね。なんてったって、12月も後半。修士論文も佳境です。
とはいえ、おそらく。どなたでもご経験ある現象かと。
「データが消えた」「データが壊れた。」
相手のショックな気持ちが分かりすぎてしまうあまり、
そーっとしておこう・・・。なんて思う方も少なくないはず。
こんな時、どうします?
こんなとき、皆さまならどうします?
ちなみに、この時にいたメンバー。
学生さん、秘書さん、わたし、ほか傍観者たち。
傍観者たちはもちろん、先ほどの「そーっとしておこう・・・」なのですが、
それ以外の3人、みんな一斉に頭の中がクルクルしていたと思います。
学生さん「どうしたらいいですか?(泣)」
秘書さん「まずネットで調べてみます!できなかったら、ICT推進室にも相談してみます!」
わたし「・・・とりあえず、今そのデータがなくても修論かけるよね?」
まず、おふたりと私の決定的な違い、分かりますか?
おふたりはとにかく、なんとかしようとしているのに対して、
わたし・・・完全に諦めてしまってるんです!!なんてこと!
これに気づいた時は、自分でも笑ってしまいました。
ちょっとだけ心理学のお話
人はストレスがかかったとき、
自分の中に生じるモヤモヤやソワソワに耐え切れず、
何らかの行動をとって、その状態を解消しようとします。
この行動のことを「コーピング(ストレス対処)」と呼びます。
さきほどのお話は、まさにコーピングの仕方についてなのですが、
コーピングの仕方には種類がありまして、大きく2つに分けると、
問題そのものをどうにかしようとする「問題焦点型コーピング」
問題によって生じた気持ちをどうにかしようとする「情動焦点型コーピング」
があります。
学生さんと秘書さんは、この問題をどうにかしようとしていたのに対し、
私は、「データが壊れることは良くあるし、どうしようもないよね。仕方なかった。」と考え、
自分の中に生じたショックという感情から立ち直ろうとしたわけです。
ちなみに細かく分けると、コーピングにはもっと色々な種類があり、
学生さん:道具的サポート希求(だれかから助言を得ることで解決を図る)
秘書さん:問題解決・積極的対処(問題を乗り越えるための具体策を練る)
わたし:行動的あきらめ(目標達成をあきらめ、対応することをやめる)
という分け方もできます。
ストレスへの向き合い方は人ぞれぞれ
このように、ストレスへの向き合い方は人それぞれ。何が正解というわけでもありません。
状況によっても違うでしょうし、その人なりの対処パターンというのもありそうです。
実際にわたしは、日ごろから「まいっか」が口ぐせで、
どうも、あきらめ対処パターンが一番に出てきてしまうようです。
いずれにしても、そのときにその対処をして気持ちが楽になるのであれば、
それでコーピング(ストレス対処)としては大成功です。
わたしたち、3人は無事にそれぞれのパターンで対処を成功させ、
おのおの気持ちのコントロールをすることができました。
ちなみにその後のお話をしますと・・・
学生さんと秘書さんがあれこれ調べて、いくつもの方法を試した結果、
「先生!!復活しました!!!!」
いままで見たこともないような、おふたり満面の笑顔。
はい、負けました。問題焦点型コーピングの勝利です。
きもちの揺らぎに対処できるかと、その問題に対処できるかは、別問題ですね。
本当によかったよかった。
さて、明日は私が大好きなあれ・・・のお話。引き続き、ストレスについて考えていきます。
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