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KokoTeraブログ

公認心理師・臨床心理士/博士(医学)
医療現場でカウンセリング歴15年以上。小学生2児の母。
仕事や育児、病気との向き合い方など、様々なご相談に乗ってきました。
このブログでは、心理士として、大学教員として、母として。
ゆかいな日常生活をお届けしながら、
日々の生活に役立つ心理学のエッセンスをお伝えしていきます。

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映画館の客席にすわる~つれづれなる心理学4~

心理学一般

今日は三連休明けでしたね。
皆さまは三連休に何をされたでしょうか?

私はハッピーマンデーができて以来、ときどき訪れるこの三連休とやらが実は苦手です。
なんだかリズムが崩れるし、休み明けがやたら大変だし、たいがい忘れ物とかするからです笑。

子どもの持ち物はたぶん忘れなかった・・はず。
ですが、1日ブログを空けてしまいました。気づいたら1日が終わっていました、失礼しました。
皆さまはそんな日ってありますか?私だけでしょうか?(笑)

カウンセリング技術って?

さて前回、公認心理師臨床心理士という資格について、お話ししましたが、
資格のあるなしで何が違うのでしょう?

自分が学生の頃、カウンセリング技術というのは一生かけて研鑽を積むものだと教わってきました。
先日、今度は大学教員として、カウンセリングの技術を教えるための研修に参加してきましたが、
やはり、このスキルをゲットすればクリア!みたいなことはないな、というのが改めての学びでした。

でもそれでは何のために資格があるのだ??という話になってきます。

キャッチボール

ここからは私の考えに基づくものですが、
カウンセリング技術というのは、声の掛け方とか、話の聴き方とか、
そういう決まった型のようなものではない
と思っています。

たとえば、AさんがBさんに声をかけたとき、Bさんは何もしていないでしょうか?
BさんはAさんが声をかけようとした視線を感じ、目を向け、耳を傾けます。
相手の表情や声から感じ取り、言語的+非言語的なメッセージを全て受け止めて、頭で考え、
自分も表情や体動で非言語的なメッセージを伝えながら、話を聴き、そして返す言葉を考えます。

会話というのは、よくキャッチボールに例えられますが、
私たちはコミュニケーションというキャッチボールにおいて、
わずか0.0001秒ほどの1ターンの間だけで、ものすごい量の情報処理とやりとりをしています。

つまりコミュニケーションというのは、まさに光の速さで双方向に動き続ける活動なのです。

ですから、なにか決まった型にはめて声掛けだけをいくら練習しても、
カウンセリングで相手の心動かすほどのコミュニケーションにはならない
ということです。

動体視力をあげる

私は、中学からなんと大学までバレーボールをしていましたが、
いわゆる下手の横好きタイプで、なかなかレシーブが上手くなりませんでした。

どうも、幼少期からよくボールで遊んでいる子は、動体視力が良いのだとかで、
小学校までほとんど外遊びをしなかった私は、
「まずしっかりキャッチボールを練習して、動体視力を上げなさい」と良く言われました。

キャッチボールにおいて大切なことは経験だという話なのですが、
コミュニケーションのキャッチボールにも同じことが言えるのではと最近思うのです。

キャッチボールの経験を積んで、動体視力を上げる。
つまり、たくさんコミュニケーションの経験を積んで、
相手の機微を敏感に感じ取る力や、それに素早く反応する瞬発力をつける。

決まった型はないものの、やはり練習あるのみ!!ということでしょうかね。

ボールの速さにのまれない

ちなみに、キャッチボールで大切なことは、ボールの速さにのまれないことで、
「客観的に」球の方向や速度を予測して、ぴたりと合わせることです。

コミュニケーションにおいても、コミュニケーションの渦に飲み込まれず、
「客観的に」相手の状態や、何に困っているかを見極めることができれば、
ぴたりと当てはまる言語+非言語メッセージが伝えられるのではないか。
そんな風に感じます。

そして飲み込まれないためには、コミュニケーションを外から客観的に眺める必要があります
このようにトレーニングと経験の蓄積によって得られた客観的な視点こそが、
公認心理師のカウンセリング技術であり、専門性なのかもしれません。

そういえば、むかし、こんなことを教えていただきました。
「映画館の座席にゆったりと座って、まるで映画を眺めるように、自分と相手の会話を眺めてみる。」

・・・言うは易し行うは難し。
ですが、ちょっと意識してみるだけでも。違う世界が見えてくるかもしれません。

>>関連サイト
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非心理職向けのコンサルテーションや研修を行っています。
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