大人の提案
前々回のブログで、Googleカレンダーを使った時間枠作りの話を紹介しましたが、
カレンダーや手帳で見える化することによって、
自分なりの時間枠作りの工夫をすると、スケジュール管理がしやすくなります。
仕事と家庭のスケジュールがてんやわんやの私にとって大活躍なのはもちろんですが、
子供たちがこの時間枠のコツを使いこなせるようになったら、勉強に大助かりなのでは?と、
ふと思いたち、それぞれに手帳を買ってあげたことがあります。
時間枠はまだ難しくても、日にち枠から始めれば、
ここまでに何をしなければいけないという感覚が身につくのではないかと思ったのです。
本人たちのテンションが上がりそうな色とキャラクター♪
手に取った時は、キラキラ笑顔で、おもいおもいにシールを貼ったりなんだり、
さっそくテスト、持ち物、宿題などを書き込み、わくわくと使っていたのは・・・1週間程度。
さすが我が子。カエルの子はカエル。とんびは鷹を生まず。
脈々とながれる私の血。すぐ飽きる天才です。
というより、大人の提案なんて、そんなものです。
他人(親とは言えど)に言われたことで、人の行動はそう簡単に変わりません。
子どものひらめき
そんな失敗も繰り返しながらの毎日ですが、
昨日ふと、「いいこと思いついたの!!」と長女から言われました。
学校でタブレットが支給されて2年。
すっかり使いこなしてきて、楽しい使い方も覚え始めた今日この頃。
宿題をやりながら、音楽を流したり、動画を見たりで、
「宿題をするときは集中しなさい」という私からの注意が続いていました。
本人も悪いなと思いながら、つい見てしまうと思っていたようで、
ついに妙案が思いついた!!という話なのですが、
「勉強部屋はwifiが繋がりにくいから、漢字と算数の宿題は勉強部屋でやれば、動画がみれない!」
なるほど!!
この瞬間、私の頭の中には下記の流れが見えました。
wifi環境+タブレット ⇒ 動画を見る ⇒ たのしい♪続きが気になる♪
これまでのブログでも再三お話ししてきた
「メリットがあるから、ついつい行動がやめられない」のお話です。
ここで彼女が考えたのは、タブレットが目の前にあったとしても、
wifi環境がなければ、動画を見る行動は生起しない、という見事な環境調整。
「ナイスアイディア!!」と思わず、賞賛してしまいました。
やはり自分でひらめくということは大事ですね。やろうという意欲が違います。
ずいぶん前に、お着がえ場面の話をしたときは、
望ましい行動を増やすために、刺激を調整するということを伝えましたが、
望ましくない行動を減らしたいときも、刺激を調整するという方法が使えますね!
誰にでもあるひらめき力
さきほどさらっと出しましたが、このように刺激を調整することを「環境調整」と呼び、
学習心理学を活用した立派な技法でもあります。
子どものひらめきってすごい!と思うことがありますが、
皆さまも実は気づかないうちに、こういう工夫を繰り返して生活しているのではないでしょうか。
私たちの日常って、本当はひらめきの連続なのだと思います。
1つのひらめきから、たくさんアイディア出しをして、
まずはやってみよう!!と行動してみることで、初めてその工夫が良いか悪いかを検証できます。
エジソンの「失敗は成功の母」
改めて、素晴らしい言葉ですね。
ちなみに、私からすぐに出てしまった「ナイスアイディア!」の賛辞。
このように、行動のすぐ後に褒めることを「即時強化」と呼び、
行動の維持に効果的であることが知られています。
娘の「アイディア出し行動」を伸ばしたい母なのでした。
>>これまでの投稿もぜひご覧になってみてください。
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